うちの彼氏は脳腫瘍51

脳腫瘍奮闘記
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↑の続きです♪

テクテクと歩いて手術室に向かって行ったアラヤちゃんを見送った私とご両親は、それから膨大な時間との戦いになった。

要は、恐ろしく暇なのだった。

手術自体の成功率がどうこうとか、この手術が成功しないと明日死ぬとか、そういう切羽詰まった手術ではないので、
ハンカチを握りしめてハラハラしながら手術室の前で手術が終わるのをひたすら待ち続ける
とかいう状況ではないのだ。

事前の説明でも、朝8時に手術室に入って早くても16時くらいまで掛かる、と言われていたし。
我々としては、手術が順調に進んで何事もトラブルが起こらないことを祈りながら、暇をつぶすだけだった。

私はスマホの電子書籍でマンガを読み、アラ母は持参していた小説を読み、そして特に何も用意していなかったアラ父は待合場所をウロウロしたりスマホをいじったりしながら手持ち無沙汰に過ごしていた。

暇だからと言ってみんなでどこかに出かけて時間をつぶすという選択肢は、
「何かあった時のために、必ず待合場所に待機していて下さい。」
と言われていたので不可能なので、アラ父は大分暇を持て余していて、唯一交代で昼ご飯を食べに行った時くらいしか気分転換が出来なかった(^^;

そして……。
とうとうその時が来た。
特に大きなトラブルがなかったのだろう。
手術中に呼び出されることはなく、手術の終わりを告げられたのだ。

「鹿角さんのご家族の方、手術が終わってご本人も目を醒ましたので、こちらにどうぞ。」
と看護師の方が案内をしてくれた。

案内されたのは、HCUという集中治療室だった。
前もって説明された通り手術中や術後は、脳出血や脳梗塞のリスクがあったり、麻酔の影響で前後不覚になった患者が突拍子もないことをしてしまったりするため、しっかりケアの出来る集中治療室に入れられるのだ。
そして、手術の後に目を醒ましたアラヤちゃんと数分間面会出来るのだという。

え!? 私も!?

なんか、当然当たり前だよね、な雰囲気を看護師さんもアラ父母も出しいていたので、私も一緒にHCUに入っていくことになった。
ちょっとドキドキする……。

HCUの中は、いくつかのベッドが用意されていて、集中的なケアをするためか、さすがに通常の大部屋よりも1区画が広く用意されていた。
その中の1区画に到着すると、そこには手術を終えてベッドに横たわるアラヤちゃんがいた。


↑が当時のアラヤちゃんの様子。

アラ父、アラ母、私が代わる代わる話しかけるのだけど、視線をこちらに向けることは出来るのに、アラヤちゃんから言葉が返ってくることはなかった。
麻酔の影響と失語症のコンボで、今は言葉が出ないのかな? と思った。
とにかくアラヤちゃんは疲れた様子だった。
身体を起き上がらせようとしたり、何か喋ろうとするのだけど、それらはままならないようで起き上がることも、喋ることも出来ずにいた。

HCUでの面会は5分程度で、と看護師さんから告げられていたが、他に面会をしている人がいなかったからか、あるいはアラ母が泣きながらアラヤちゃんに「頑張ったね。もう大丈夫だよ。」と語りかけているからだろうか、もうちょっと延長してくれて、10分ほど面会させて貰えた。

面会時間が過ぎると私たちはHCUから退出し、細野医師が待つ診察室へと呼び出された。
そこで、実施した手術の説明、手術中の様子などの説明があるという。

私たちは、ごくりとつばを飲み込み、どのような説明を受けるのかドキドキしながら診察室へと入っていったのだった。

↓に続きます♪

 

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