↑の続きです。
脳の重要な部分を残しつつ、最大限腫瘍を取り除くためにベストな選択肢。
手術中に麻酔を切り、起きて貰った状態で脳の摘出候補部分に電流を流してその部分の機能を遮断する。遮断した結果、運動機能や言語機能などに影響がなければその部分は摘出してしまい、影響や問題があれば腫瘍を残すことにもなるが温存する。
それが、覚醒下手術。
だけど、その覚醒下手術が受けられるかは分からないという三谷医師。
……なぜ？
三谷医師は続けて言った。
「手術中に一度起きて貰って言葉の機能を確認しながら切除できるかを判断しますが、麻酔を切ってもそれまで掛かっていた麻酔の影響はどうしても残ります。
そうすると、元々言葉の領域に腫瘍がない人でさえも言葉は出にくくなってしまいます。
なので、覚醒下手術をしても切除できるかできないかの判断が出来ない可能性があるんです。」
手術中に起きて貰って、摘出候補部分の脳の機能を電流で抑えて「はい、じゃあ喋って♪」とお願いした時、うまく言葉が出なかった場合にそれが脳機能の抑制のせいなのか、元々弱っている言語能力が麻酔でさらに朦朧としていて言葉が出にくいからなのかの判別がつかないかも知れない。
つまり、覚醒下手術をしても意味がないかも知れないというのだ。
「さらに言えば。」
……まだあんのかい！
「脳の補足運動野と呼ばれる部分にも腫瘍があるように見えるのですが、この部分をいじると電流を流さなくても一時的に麻痺が出る可能性があるんです。
つまり、言語の機能は度外視して、手足の機能を残すために覚醒下手術をやりましょう、となっても補足運動野をいじったせいで手足が動かないのか、摘出候補部位に電流を流したせいで動かないのかの判断が難しい可能性があります。」
だぁぁぁぁ！！！
脳ってのはめんどくせぇなぁ！
（ﾉ｀Д´）ﾉ－－－－－┻┻
腫瘍組織を分析するためにも手術をして、腫瘍を一部でも摘出するのはマスト。
でも、摘出する部位が少なければ少ないほど予後は悪くなる。
でも、脳というのはどの部分がどの機能を担っているかというのが、細かくは個人差が大きすぎるので、
「ここまでは絶対安全( ･∀･)=b」ということが言えない。
だから、摘出できるかどうかの判断が出来る覚醒下手術がベストだけど、アラヤちゃんの現状の症状や腫瘍の部位が絶妙に難しく、その覚醒下手術に意味がない可能性もあると言うことだ。
手術というのは絶対安全がない。
だから医師はトラブルや予想もしなかった副反応の確率を抑えるためにも、患者の体力やリスクを抑えるためにも、手術時間をなるべく短くするのが原則、ということを聞いたことがある。
※以前私が手術を受けた時に、担当医がそんなようなことを言っていた。
覚醒下手術は手術中にアラヤちゃんに喋ってもらったり手足を動かしてもらったりする分、手術時間が伸びてしまうので、覚醒下手術にメリットがないのであれば、通常の手術をして「まあここまでは比較的安全（但し腫瘍の大部分は残すけど）」な処置になるかもしれないということだ。
「うちの病院には、覚醒下手術についてはそれを専門にしている医師がいます。
なので、まずはその医師に覚醒下手術で行くかどうかを相談したいと思います。
いずれにせよ、何度も言うように手術は絶対に必要です。」
と、手術の必要性を強調する三谷医師。
県立病院の受診前、アラヤちゃんは手術が出来るのであれば、出来るだけ早くやって欲しいと言っていた。
たぶん、極端な話「一日でも早い方が良いと思うんでぇ、今日やっちゃう！？☆」と訊かれたら、
アラヤ「やるやる♪(๑•̀ᴗ- )✩」
ってノリで答える勢いだった、と思うｗ
これは勝手な予測だけど、信じている宗教によっては手術だったり輸血だったりを禁止しているところがあるので、手術というワードを何回も出して、手術を受けることについて様子を伺っていたんではないかな。
あとは、そもそも手術自体にビビる人もいるだろうから、その場合の精神的なケアの必要性も一緒に確認してたんだろうなぁ。
覚醒下手術ができるかどうか、それがアラヤちゃんの余命に大きくかかわることになるのだから、できるだけ覚醒下手術が出来ると嬉しいと思う一同だったのだった。
※次回、さらに医師がちょっと重たい話をするよ♪
※暗くて重たい話はもう少しで区切りがくるはずなので、みんな頑張ってついてきてね♪
※脳腫瘍って、ホントにめんどくさいねっ(^_-)-☆
↓に続きます。
あ！
そうそう。
寄付のお願いのページから寄付をして下さった貴方！
ありがとうございますm(__)m
きちんとブログの運営維持とアラヤちゃんの治療費に使わせて頂きます。
アラヤちゃんからも感謝を伝えて欲しいと言われております。
本当にありがとうございました。嬉しいですっ！(*^▽^*)
