うちの彼氏は脳腫瘍9

脳腫瘍奮闘記
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脳腫瘍奮闘記の目次はこちらから(^^)
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↑の続きです。

病院に出発する前のすったもんだですでに疲労した私たちが、県立病院に着くとすでにアラ菜ちゃんが到着しており、合流した。
その時、アラ菜ちゃんからちょっとびっくりするお願いをされた。

「あたしもそうそう病院に付き添えないし、かといって両親だけだと理解力に心配があるから、圭ちゃんが良ければ診察に付き添わせてもらえないか、先生にお願いしていい?
難しい話をされた時、正直あたしも理解できるか心配だけど、圭ちゃんなら安心して任せられるからさ。」

と言われたのだった。
確かに私は理系の大学院を卒業しているので、科学的な知識は普通の人よりもある。
なので、医者の説明も大体はなんとなく理解できるし、分からないこともネットで調べれば大体のことは理解できる素地がある( *¯ ꒳¯*)ドヤァ(じまぁん!w)

でも、以前アラヤちゃんが救急病院にかかった時、診察の付き添いを断られた経験がある。ショボ━(´・ω・`)━ン
家族以外が診察に同席するのはおそらく無理だろう。
おそらく断られると思う。

アラ菜ちゃんにもそう伝えたのだが、
「だめだったらそれまでだけど、ダメもとで聞いてみたいんだ。圭ちゃんさえよければ、だけど。」
と言われたので、
「診察に同席するのはもちろん何も問題ないよ。アラ菜ちゃんさえよければ訊いてみてちょ。」
と答えた。

「急患が立て込んでいる。」と言うだけのことはあり、予約時間を大幅に過ぎた頃、ようやく診察に呼ばれた。
診察室に入るアラヤ、アラ母、妹・アラ菜。

病室では担当医となる男性医師・三谷先生が、不謹慎ではない範囲で明るく迎え入れてくれたそうだ。
※ちなみに、三谷先生はアラヤちゃんの好みのタイプではなかったらしいw

三谷先生は今回受診するに至った経緯を再確認し、紹介状の内容とズレがないか確認したそうだ。
・住んでいるところ
・職業と仕事内容
・家族構成
・既婚か未婚か。結婚歴はあるのか。
・交通事故を起こした経緯。
・どれくらい前から言葉が出にくいのか。
・顔の右半分が麻痺するのは常時なのか。
・突然意識を失うことはあるか。
・てんかんを起こしたことはあるか。
・突然右半身が動かなくなることはあるか。
・文字が書き辛いというのはいつからどの程度か。

問診は基本的にアラヤちゃんに対して実施して、お母さんが代わりに説明しようとすると
「本人に話してもらうことも診察の一部なので、出来るだけ本人に話させて下さいね~。」
とさっぱりきっぱり言っていたらしい。

ある程度の基本的な問診を終えた後、
「うんうん。言葉はかなり出にくいみたいだね。」
と言う三谷先生。
家族や私と違い、初めて会う医師。
初対面の人間で緊張もあるかもしれないが、ジェスチャーや共通の表現方法のない(いわゆるツーカーの仲ではない)相手と話すとなると、より一層言葉が出にくいのが如実になったようだ。

「でも、私の話す内容は理解できる?」
アラヤ「はい。言ってることはわかります。インプットはできますが、アウトプットが苦手です。」

「これはなに?」と部屋の中の時計を指さす三谷医師。
アラヤ「時計です。」

「これは?」とボールペンを持ち上げる三谷医師。
アラヤ「ボールペンです。」

「うんうん。なるほどね。じゃあ、思いつく野菜の名前を5つ言ってみてくれるかな?」
アラヤ「えっ、うーん……えーっと。」

アラヤ「……難しいです。」

「あー、だめなんだね。ふんふん。」

「えーっと、一人暮らし?」
アラヤ「いえ。一緒に住んでいる人(私のことね)がいます。えっと、ドウセイなので。別棟にいます。」
「婚約者かなんか?」
アラヤ「いや。」
「ルームシェア的なやつ?」
アラヤ「はい。」
「お友達?」
アラヤ「いや、えー、友達よりも親密です。」
「あっ、なるほど……」

その後、アラ母とアラ菜ちゃんに本人の異変に気付いたかを訊ねる三谷医師。
アラ菜ちゃんは1年弱前に会ったのが最後で、その時は何も気付かなかったと伝えたそうだ。
アラ母も特に異変には気付かなかったが、お母さんよりもしょっちゅう我が家に来ていたアラ父が、アラヤちゃんの異変に気付いていたそうだ。
「最近なんかアラヤが変なんだよなぁ。やけに気が立つというか、すぐ怒る。」
と1~2年前からアラ父が言っていたらしく、そのことをアラ母が三谷医師に伝えたらしい。

そして、一通り聞きたいことを聞き終わったようで、最初に受診した総合病院から提供された検査画像についての解説と、大まかな所見を三谷医師は言い始めたのだった。

※だらだらとした解説ばかりで、なおかつ切りが悪くてごめんなさい。
※次回、医師から悪性脳腫瘍の種類と大体の予想を聞かされます。
↓に続きます。

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