うちの彼氏は脳腫瘍76

脳腫瘍奮闘記
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↑の続きです♪

そして迎えたソーシャルワーカーさんとの面談の日。

山田さんという若い女性のソーシャルワーカーさんと私、そして当事者のアラヤちゃんの3人で面談をすることになった。
三谷医師からある程度の事情は伝わっているらしく、

山田さん
「今回、金銭面のご相談と伺っていますが、間違いありませんか。」

と聞かれた。

圭

間違いありません。

本人が厚生年金に加入していないので、障害年金を貰うとしたら2級以上が必要なんですが、三谷医師が言うには2級はとても無理だろう、ということなんですね。

そうなると、今まで収入を得ていた手段が断たれてしまった今、何も金銭的な助けがないので、貯蓄を切り崩すしかなくなってしまっているんです。

アラヤちゃんが僧侶をしていたこと、法要のお礼で生計を立てていたこと、今となってはてんかん発作のせいで法的に車の運転ができず、また公共交通機関でお施主さんのところにいったとしても、失語症の影響で法要や法話が難しく、今までと同じことができないことを改めて説明した。

山田さん
「なるほど……。
基本的には『経済保障』という形で行くと、『障害年金』という制度、もしくは『生活保護』という形しか、経済的……まあお金を保障する制度は、原則ないんです。」

やっぱないんかーいヾ(-д-;)ビシッ

当然障害年金は障害の程度が軽いだろうと医師から言われているので無理。
生活保護という点でも、現状貯蓄がボチボチあるアラヤちゃんには該当しないので、これは……詰んだ???

がっかりしてうなだれる私たちに、山田さんは言葉を続けた。

山田さん
「なので、障害者手帳を取得したということですから、それを利用して『障害者雇用枠』での就労で、収入を得て頂く、ということしか手段はないかな、とは思います。
今までとは全く違う仕事になってしまいますけれど、てんかんや失語症というのは目に見えづらい障害になるので、一般雇用枠で働くよりは障害者雇用枠で働く方が、周りの方のサポートもしてもらいやすいと思うんです。」

ただし、障害者雇用枠での仕事になると、どうしても収入面が一般就労に比べて低くなりがちなので、一般就労で仕事を探して事情を理解してもらう、というのも一つの手である、と山田さんは言った。

そこで私が思ったのは、と言うと。

圭

彫刻家と僧侶でずっとやってきて、一般の職歴のないこの人を雇おうとする企業があるわけないじゃーん。
しかも、住んでるところがド田舎過ぎて公共交通機関もほぼないから、通勤自体が無理、もしくは私かご両親が送迎しないといけない状況よ!?
一般どころか、障害者雇用枠での就労さえ無理だっつーの。

だから貴女に相談してるのに、就労前提の話されても意味ねーわよっ!!!

ということだった。

だって、ホントそうなんだもん。。。

山田さん
「何かお仕事を探したり、というのはされていましたか?」

アラヤちゃんに問い掛ける山田さん。
もちろんそんなことは考えても探してもいなかったので、唐突にそんなことを言われても困る私とアラヤちゃん。
沈黙がしばらく続き……アラヤちゃんはこう言った。

アラヤちゃん
アラヤちゃん

ちなみに、障害者雇用枠での仕事っていうのは、どんなのがあるんですか?

おずおずと訊ねるアラヤちゃんに、山田さんはこう返してきた。

山田さん
私たちはお仕事の紹介をしてはいないので、それはハローワークで相談して頂くことになります。」

おそらく全くもって乗り気ではなかったけれど、収入を得る手段が労働しかないと言われ訊いたアラヤちゃんに対して、間違ってはいないし実際そうなんだろうけど、丁寧な言葉ながら
「そんなことは知らん。」
とぶった切って返した山田さん。

山田さん
「『障害者雇用』と一口に言っても、障害も様々であれば企業の業種も様々なんです。なので、こういう仕事なら障害があってもできます、と簡単には言えないんですね。
なので、ハローワークでは障害者雇用専門の職員がついてご相談に乗っているんです。」

だけどこの山田さん、ぶった切る時はぶった切るが、基本的にいい人なようでアラヤちゃんにこう訪ねてきた。

山田さん
「今はてんかんのお薬を飲んでいるということですが、てんかんはコントロールできていますか?」

アラヤちゃん
アラヤちゃん

いえ、できてないです。
月に2回くらいは起きています。

そして、この会話がきっかけで話の流れはちょっと変わっていくことになるのだった!!!

↓に続きます♪

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