うちの彼氏は脳腫瘍73

脳腫瘍奮闘記
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↑の続きです♪

てんかんの発作を抑えるには、薬以外に何か手掛かりはないだろうか、と思い、私は次の診察で思わず三谷医師にこう尋ねざるを得なかったのだった……。

圭

肉体的な疲労や精神的な疲労が、発作を誘発することはあるんでしょうか?

そう訊ねる私に対し、三谷医師は……。

三谷医師
三谷医師

あるはある。

ただ、現状で発作が起きる時に毎回毎回疲れ切っているわけではないと思うので、鹿角さんはまだ薬の量が足りていないと考えられるかな。
全般化といって大きな発作になると大変なんだけど、今は薬を服用しているので部分的な発作で済んでいるんだと思うんだよね。それと、てんかん発作の回数が多ければ、その中に全般化の発作が起きてしまう確率も上がるから、発作自体の数を減らしたいのが正直なところ。
脳腫瘍グリオーマという病気自体がてんかん発作を起こしやすい病気だけれど、せめて週に一回小さい発作、程度には抑えたいかな。

と、言うことで。

まだまだてんかん発作の回数が多いアラヤちゃんの抗てんかん薬の量は、
ビムパット1日300mg イーケプラ1日2000mg フィコンパ4mg
だったのが、
ビムパット1日400mg イーケプラ1日2000mg フィコンパ4mg
に増量されてしまったのであった……。
※ちなみに、1日に飲める最大量は、ビムパット400mg イーケプラ3000mg フィコンパ8mg だそうだ。

さて、これだけ抗てんかん薬を飲んでいるのに発作が中々収まらないとなると、

三谷医師
三谷医師

脳腫瘍の状態の悪化を疑う。

とも言われていた。
特にアラヤちゃんの脳腫瘍のタイプ、星細胞腫というのは悪性転化と言って、グレード2だったのにそれが3になったり、場合によっては4になったりしてしまうと言うのだった。

脳腫瘍が見つかり、その分類によっては余命が大きく変わる脳腫瘍。その中で「グレード2の星細胞腫」という結果をようやく受け入れた私たちに、三谷医師は動揺を与えてきた。

だが結局。
2か月に1回のペースで撮影しているMRIでは、脳腫瘍の状態は特に変化が見られなかったそうだ。
そして、三谷医師曰く、

三谷医師
三谷医師

脳腫瘍と言うのは増大していくものなので、腫瘍自体が大きくならず落ち着いているだけでも、抗がん剤の効果が出ていると考えられます。

だそうだ。

28日周期で飲んでいる抗がん剤テモゾロミド
その抗がん剤の効果が出ているだろうと言われて、ほっとする一同。

その後もてんかんの発作を起こしながら定期的に通院を繰り返し、時には大きな発作が起きて救急車を呼んで県立病院に行くこともありながら、アラヤちゃんは大きな変化のない日々を過ごしていた。
※大きな発作が起きて救急車を呼んだ、と言っても発作が治まらなくて呼んだことはなく、大き目の発作だったので念のため病院で診て貰おう、という感じでした。

ちなみに、大きな変化がないということは、アラヤちゃんがイライラしてこちらもイライラし返して、お互いに「一体どうしたら分かってくれるのだろうか。」ということをずーーーーーーーっと繰り返す日々でもあるのであった……(--;

時に診察室で三谷医師に愚痴を零し、三谷医師から励まされ、ということも何回かあった。
唯一の慰めは、MRI画像の結果で悪い兆候が見られず、むしろ脳腫瘍が目に見えてちょっと小さくなっている時もあることだった。
※増大するのが普通の脳腫瘍なので、大きくならないだけでも抗がん剤の効果が出ていると考えられる中、腫瘍が小さくなるのはとても良い兆候だったのだ。

そんなこんなであまり変わらない時間を過ごすうちに、最初の受診日から1年3か月ほど経過した頃。
ピンと来る方はピンと来るかもしれないが、診察室であることを話題にすることになったのだった。
それは、彫刻家だけど彫刻活動ができないアラヤちゃんのことについて。
それは、僧侶だけど僧侶としての活動ができないアラヤちゃんのことについて。

そう、減っていく一方のアラヤちゃんの貯金……つまりはお金のことだった!!!

↓に続きます♪

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