うちの彼氏は脳腫瘍44

脳腫瘍奮闘記
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脳腫瘍奮闘記の目次はこちらから(^^)
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↑の続きです♪

医師がしないといけない手続きであろう事務処理を、細野医師は淡々と続けた。
次は、アラヤちゃんの病状と現在の状況、そして手術についてだった。

病名:
左前頭葉の悪性グリオーマ疑い。
※グリオーマ(脳神経細胞が腫瘍化したもの)の8割程度は悪性なのだが、断定はできないので「悪性疑い」となるらしい。
※摘出した細胞を10日~2週間程度の病理検査してみて始めて、「疑い」ではなくなるそうだ。

そして、グリオーマには悪性度グレードが1~4まであり、1が良性で、4が最も悪性度が高いものになることを再度説明された。
※一般的ながんはがん細胞がどの程度周辺組織を浸潤しているかの「ステージ」で表すけど、脳腫瘍はその増殖速度などから「グレード」で表す。
これまでの検査の結果から推測するに、細野先生独自の見解ではアラヤちゃんのグレードは、1でも4でもないだろう、とのことだった。2か3だと思う、と言われた。

手術日:
10日後。

術式:
「覚醒下手術」。手術中に目を醒まして言葉のチェックとかをしながら、腫瘍を出来る限り取る。これが正式な術式だと言われた。

今ある症状:
言葉の出にくさ。言葉の出にくさを含めた総称になる「失語症」だと言われた。
それから、右の手足や顔の麻痺・感覚障害。
そして、複数のことを同時にこなせないことや、記憶の障害があることひっくるめて、「高次脳機能障害」。
これらが今の症状だと説明される。

手術の目的:
これは主に2つ。
1つめは正しい診断。腫瘍細胞を摘出し、それを病理解剖するための開頭手術。
消化器のポリープなどと違って、胃カメラ・大腸カメラのようなもので気軽に細胞が摘出できないので、手術が必要になってしまう。
それから2つめとして、「身体への影響を最小限に抑えつつ、出来る限り腫瘍を減らす。」ということ。
理想を言えば、MRI画像に映る主要部分全てを取り除くことだが、それをすると廃人になってしまう。

図で示した部分には、手足を動かす部分や言葉や記憶に関係する部分が含まれるので、ここをまるっと取り除いてしまうと手足は麻痺して言葉も喋れず、になってしまう。
なので、手術中に目を醒まさせて、言葉や身体の動きのチェックをしながら、影響のない部分のみを選択的に摘出するために、「覚醒下手術」を実施するのだ。
また、その性質上どの程度の量の腫瘍が摘出できるかは、やってみないと分からないので、今の段階で「〇〇%摘出できます。」とは言えない、と言われた。
手術を勧めていく上で、早い段階で言葉や手足に影響が出てしまったら取りたい腫瘍量の10%程度しか取れないかもしれないし、80%近く取れるかもしれない。
細野医師は、そう言った。

細野医師
細野医師

物理的に腫瘍を全て取ってくれ、と言われれば取れます。

ですが、以前もお話しした通り、それを希望した方はいまだかつていません。
もちろん、やってくれと言われればやりますがね。

わりと力を込めて細野医師はそのことに言及した。
病状が悪化したり、患者が亡くなったりした後に、
「多少影響が出ても、もっと腫瘍を摘出してくれていれば……!」
とか言われることが多いのかな、と私は想像してしまった。
手術はそう簡単に実施できないし、保険適応や患者本人の負担などの関係もあるだろうから、追加の手術を希望されても無理だろうしね……。

細野医師
細野医師

ここまで大丈夫ですか?

質問はありませんか?

一同「大丈夫です。」

細野医師
細野医師

では、「手術しなかったらどうなるんですか。」とか、「他に治療方法はないんですか。」という質問がよくあるんですけど……。

こちらから聞いていないのに言ってくるということは、よくある質問なんだろう。細野医師はそう切り出して、手術しなかった場合について話しだした。
曰く、「手術をしないと腫瘍の病理診断が出来ない。病理診断が出来ない以上、腫瘍のタイプがわからない。」とのこと。そのため、手術以外の対処法の1つである
抗がん剤が使えない
のだそうだ。
腫瘍のタイプが乏突起神経膠腫なのか、星細胞腫なのか、膠芽腫なのか、によって使う抗がん剤が異なり、またその効き目も変わってくるそうなのだ。
腫瘍のタイプがわからないから抗がん剤を全部使用する、というのも無理な話なので、手術をしないと「抗がん剤治療」が出来ないのも悪性脳腫瘍(悪性グリオーマ)の特徴なのだそうだ。

細野医師
細野医師

で、手術の当日ですが、手術室に入る→麻酔をかけて完全に意識を失う→頭皮を切る→頭蓋骨を切り取る→脳を露出させる、のここまでで大体1時間くらいです。

私の感想としては、案外早いんだなぁ、というのもだった。
その後、全身麻酔のスイッチを切ると大体20~30分で意識を取り戻して、リハビリの先生と練習していることをやって、おしゃべりしながらどこまで取り除けるかを確認しながら、腫瘍を摘出するとのことだった。そして、言葉が喋れなくなるギリギリのところに来たら、摘出をやめることになる、と説明された。

そこでアラ父から質問が出た。

アラ父
アラ父

先生、問題が出た部分以外を摘出していくってことは出来ないんでしょうか。

つまりは、↓こういうことだ。

↑こんな風に、摘出できるところをくまなく探し、層状に摘出するのではなく、スポット的に摘出できる部分をとにかく摘出しまくれないのか、と訊いたのだ。

細野医師
細野医師

今回は表面の明らかに病変している部分から摘出していき、境界を探りながら脳の中心部に進んでいきます。
その中心部こそが、喋ったり手足を動かしたりするのに肝となるところなので、そこに触れたら手術は終了になります。

あんまりいまいちよくわからなかったが、とりあえずスポット的に摘出するようなことはしないらしい。
おそらくは、だが。
層状に摘出して行って、重要な部分に触れたら、その奥はもっと重要な部分になるのではないかな、と理解しておいた。

細野医師
細野医師

では大事な話に移ります。

と言って、細野医師は話を続けた。

細野医師
細野医師

覚醒下手術が続けられない場合、というのがあります。

……なんだって!?
(•’Д’• ۶)۶ 

細野医師は、こちらの想定外のことをぶっこんできたのだった。

↓に続きます♪

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