うちの彼氏は脳腫瘍31

脳腫瘍奮闘記
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↑の続きですっ♪

そして迎えたリハビリの先生による診察の初日。
私は仕事で付き添えなかったので、ご両親に付き添ってもらい、ご両親がアラヤちゃんを送迎してくれた。
仕事から帰ってきた私が聞いたところ、リハビリの先生と言うのは「医師」ではなく、「作業療法士」と「言語聴覚士」の方々のことだったそうだ。
ご両親はそれぞれの専門家(ちなみに国家資格)による検査の様子に立ち会えたそうだ。
本人が言うには、作業療法士による検査では立ったり座ったり、手や足を動かしたりして、動かせる範囲やその力の強さなどを確認したようだった。
言語聴覚士による検査では、先日細野医師がやった検査と似たようなことをしたらしい。
高齢のご両親と記憶があいまいなアラヤちゃんからの聞き取りでは詳細がわからなかったので、詳しいことは分からなかった(^^;

そして、アラ母は今までの脳外科医の診察で分かっていたので特に動揺はなかったそうだが、アラ父はここまでアラヤちゃんの脳機能が低下しているとは思わなかったので、とてもショックを受けていたそうだ。

アラヤちゃん
アラヤちゃん

お父さんがショック受けてた。

とアラヤちゃんがドヤ顔で言うので、

圭

なんでドヤ顔……???

と理解に苦しんだ私だったが、アラヤちゃんとしては本懐を遂げて満足気だった。
※アラ父がアラヤちゃんの現状を認識できておらず、もはや不可能な回復を当然遂げるという発言をされるのが苦痛だったので、現状を認識することでアラヤちゃんを苦しめる発言を止めて欲しかったのだ。

そして迎えたリハビリ検査の第二回目。
その日は私が仕事が休みだったので、同行することが出来た。
アラ父は体調がまだ万全ではなかったため、欠席。
私とアラ母が同行することになった。
病院に向かう車内で、アラヤちゃんがアラ母に自家がんワクチンについて話した。
(前回のリハビリの時には話さなかったらしい。思い出さなかったそうだ。)

・保険適応外治療のため全額自己負担で、費用は150万円になること。
・必ずしも治るわけではないが、延命効果が期待できること。

そのことを、少したどたどしくも、割とちゃんとわかりやすく説明できたアラヤちゃんだった。
そんなアラヤちゃんにアラ母は、

アラ母
アラ母

………。

治るんならお金かけていいよ。

と言ったのだった。

圭

完治させることはできません。

あくまで余命を伸ばすための治療なんです。

横から思わず私は口を挟んでしまった。

アラ母
アラ母

あのね、ご近所の平原さんがね、130万円掛けたけど結局がんは治らなかったんだって。

アラ母の言葉に、私はどう言葉を返せばいいか悩んだ。
平原さんはどの種類のがんなのか。そして自費治療を受けたようだが、それは自家がんワクチンなのか。自費治療で治らなかったとしても、余命を伸ばす効果はなかったと言えるのか。平原さんは「治る」と思い込んでしまったが、「延命」の自費治療だったのではないのか。
ただ、おそらくそこを追及してもアラ母の性格上、「細かいことは聞いてない(or覚えてない)んだけどね。」となる可能性が高いし、車の運転をしながら難しい話をするのはしんどいので、私は黙ることを選んだ。

アラヤちゃんをちらりを見ると、色々言いたそうな様子だったが、アラ母を説得するだけの説明が思いつかないからか、苦しそうに表情を二転三転させ、最終的には諦めたのか泣きそうな表情で「はぁ……。」と溜息をつき、窓の外の方を向いて表情を見られないようにしていた。

↓に続きます♪

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