そして、細野医師は私たちが一番気になっていたことを、ようやく教えてくれた。
覚醒下手術でおそらく大丈夫でしょう。
覚醒下手術をやっていく方向で準備を進めていきます。
やった!!!
覚醒下手術が、
受けられる!(`•ω•´)
次回の診察では、覚醒下手術について色々質問があると思うので、質問をまとめておいて質問して下さい。
ネットで調べれば覚醒下手術について色々出てると思うので、調べて頂いて。
質問が出てくると思うんですけど、それを私に訊いて下さい。
あ、今はネットで自習が当たり前なのね(^^;
それから、この覚醒下手術なんですけど、向いてる人と向いてない人がいます。
ん? なんだって??
……(゚A゚;)ゴクリ
覚醒下手術の必要性や目的を本人がしっかり理解できていて、頑張る気がある人は向いています。
一方で、必要性も目的も理解できず、『医者がやるっていうからとりあえず受ける。』と言う人は向いていません。
そして、それは年齢に関係がありません。
さきほど見て頂いたビデオの人は70代の方ですけれど、一番若い患者さんで小学生とかもいます。
20~30代の手術も珍しくありませんが、そんな人たちの中にも向かない人は普通にいます。
なるほど。
私が塾講師時代によく見た
親は教育に熱心だけど、肝心の本人にやる気がなくて成績伸びないパターン
と同じことだわね。
そこに私が口をはさんだ。
本人はもともと覚醒下手術希望していたので、やる気はすごくあります。
『何とか覚醒下手術やってくれないかなぁ。』って言っていましたので。
細野医師は表情を崩し、優しく笑って
ああ、そうですか。
じゃあ大丈夫ですね。
と言ってくれた。
ただ、覚醒下手術は大変ですよ。
普通の手術だったら、じゃあ来週すぐやりましょう、ですけど、覚醒下手術はその準備に時間と手間がかかりますからね。
頑張りますっ!
そして、診察の最後にメチオニンPET検査が必要と言われた。
PET検査とは……
Positron Emission Tomography検査のこと。直訳すると、陽電子放出断層撮影検査。
ガン細胞は活発に細胞分裂を行っているため、エネルギー源となる「ブドウ糖」を多量に取り込む性質がある(ガンではない細胞の6~8倍)。そこで、その「ブドウ糖」に放射性物質を取り付けた物質を点滴で体内に入れ、ガン細胞がその「ブドウ糖」を取り込んだタイミングで放射性物質がどこにあるかを検査することで、臓器の中のどこにガン細胞が存在するのか、またはガン細胞が他に転移していないかを調べるための検査。
但し、常に「ブドウ糖」を多量に消費する組織(肝臓や脳など)の検査には向かない。
一部条件を満たせば、保険適応の検査(自己負担が1~3割になる)。
※Positron(ポジトロン)って聞くと、エヴァンゲリオンのポジトロンライフルを思い出すのは、……私だけ?w
メチオニンPET検査とは……
脳細胞は常に「ブドウ糖」を大量に消費しているので、通常のPET検査は向かない。
ただ、脳のガン細胞が好んで取り込み、消費する物質に「メチオニン」というタンパク質がある。
その「メチオニン」に放射性物質を取り付けて体内に入れ、ガン細胞がその「メチオニン」を取り込んだタイミングで検査をすると、脳のどの部分にガン細胞が存在するのか、またガン細胞が脳の他の部位に転移していないかを調べるための検査。
保険適応ではないため、全額自己負担の検査。
メチオニンPET検査は、脳腫瘍界隈では有名な検査かつ治療上とても必要な検査なので、医師たちからも再三保険適応にしてくれと要望を出しているのに、いまだ厚生労働省が保険適応の検査と認めてくれていないらしい。
細野医師からは、この検査をしないと治療上必要な情報が大きく欠けてしまうので、受けて頂きたいと言われた。
全額自己負担にて、お値段45,000円。
たっかー(´`)=3
ちなみに、ここの県立病院ではメチオニンPET検査の施設がないので、外部の病院に行って受けて来てくれと言われたよ。
そんで、先方の病院の予約の空き状況をすでに確認していて、細野医師が勝手に外部の病院の予約を取ってたよ☆
(ねえ、こっち(患者)の都合……w)
それでは、検査やリハビリなど、やることが色々ありますが、また次の診察でお会いしましょう。
治療、頑張りましょうね。
こうして細野医師による長い診察が終わり、その足でリハビリ科に行ってリハビリの予約を取って、ようやく病院を後にした私たちなのであった。
……長い一日だったし、記事も長くなった………( = =) トオイメ目