うちの彼氏は脳腫瘍21

脳腫瘍奮闘記
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↑の続きです。

三谷医師に促されるまま診察室を出て、その足で細野医師の診察室に移動したアラヤちゃんご一行。
ノックをして中に入ると、そこにいたのは三谷医師よりも若干神経質でピリッとした雰囲気の医師だった。
まだ若そうで、私(圭)と同じくらい?かな?
30~40代くらいに見える人。
そしてなんとなく、「外科医はサイコパスの割合が多い。」という言葉を思い出させる人w

「初めまして。脳外科の細野と申します。」
そう挨拶してくれた細野医師に対して、アラヤちゃん、アラ母、そして同居している友人として私が簡単に自己紹介をした。
細野医師は机の上のモニター画面を見ながら、三谷医師が入力したのであろう電子カルテの内容を一つ一つ確認してきた。

「数か月前に事故を起こしたことは覚えていますか。」
アラヤ「覚えています。」
「どのような状況だったか、説明して貰っていいですか。」

私

でたー!!!

病院の必殺技!!

同じ質問の繰り返し!

アラヤちゃんが言っていたのだけれど、最初に受診した総合病院でも2~3回事故について同じことを聞かれ、その度に同じことを答えさせられるので、嫌になるんだそうだ。
しかも、事故を起こしたのはアラヤちゃんの不注意が原因なので、質問され答えるたびに当時の罪悪感を思い出してしまうのだろう。
そしてそれは、県立病院でも繰り返されていて、

アラヤちゃん

カルテに書いて

あんだろうがよ!
(# ゚Д゚)アアン!!!

という気分になるらしい。
ま、わからなくないけどねw

さらに言えば、脳腫瘍の影響で物事を喋ったり説明したりが上手くいかないので、上手くいかないこと自体にいら立つ上に、上手くいかないことを再認識させられて悲しい気持ちにもなると言っていた。

医療者側を弁護すれば、同じ質問を繰り返した時の返答が変わっていないか、のチェックをしているんだろうと思う。
それに、説明の様子を見ることで脳の障害の度合いを医師一人一人が実際に確認したい、というのもあるのだと思う。
その証拠になるか分からないけれど、三谷医師も細野医師も事故を起こしたのが100%アラヤちゃんの責任ではあるけれど、責めるような口調になることは一切なく、叱責するような感情も一切滲んでいなかった。
だから、耐えるんだアラヤ!とエールを送ることしかできない私。

細野医師
細野医師

ご自身では何か自覚症状はありますか。

と質問する細野医師に対して、
・言葉が出ない
・右足が上がらない
・右手が痺れている
・右顔面が痺れている
といったことを答えるアラヤちゃん。
補足として私が気付いたことを付け足した。

圭

右手での細かい作業、操作がし辛いと言っていました。

あと、会話をしている時にTVの音声を含め他の人の声が聞こえてくると、目の前の相手との会話に集中できないようです。

他の人の声が聞こえてきてしまうと、目の前の人との会話に集中できない、というのは高齢の方によくある現象で、これは補聴器の販売に携わっていた経験から脳機能的にポイントだろうな、と思って医師に伝えた。
脳機能が衰えてくると聞きたい音や声以外を無視する。という能力が落ちるらしく、正面にいる人以外の声をボリュームダウンさせる機能が付いていないと、補聴器を付けても会話がし辛いと訴える人は多かったのだ。

細野医師
細野医師

なるほど……そうですか。

ところで、言葉が出てこないというのはどんなシチュエーションの時に起こりますか?

アラヤちゃん
アラヤちゃん

んー……(-_-;)

細野医師
細野医師

今も出てこない?

アラヤちゃん
アラヤちゃん

いや、今は……。んー……詰まるんですよね、言葉に。

細野医師
細野医師

最初の一言目が出てこないって感じですか。

アラヤちゃん
アラヤちゃん

考えちゃうと出てこないですね。

圭

見ていて思うのは、記憶していることはスラスラ出てくるんですけど、考えて想像して言うことに関しては出来ない、って感じです。

細野医師
細野医師

なるほど。

じゃあ、一度暗記してしまったお経のフレーズとかはスラスラ出てくるんですね。

アラヤちゃん
アラヤちゃん

はいw

お経のフレーズ、って何かパワーワードwww
でも、確かにアラヤちゃんは朝夕のお勤めで般若心経を唱える時、つっかかったり途中で唱えられなくなったり、というのは確かになかった。

細野医師
細野医師

右足が上がらないっていうのは常にですか。

アラヤちゃん
アラヤちゃん

上がらない、っていうよりは左足に比べると上げにくいという感じです。

細野医師
細野医師

それは常にですか。

アラヤちゃん
アラヤちゃん

うーん……常にですね。

細野医師
細野医師

右手の痺れは?

アラヤちゃん
アラヤちゃん

それは時々です。

細野医師
細野医師

顔面の痺れは?

アラヤちゃん
アラヤちゃん

……は、常にです。

細野医師が聞き取った内容を、PCにカタカタと入力する。
現状について確認した細野医師。
この後、細野医師は過去の病歴を確認していくのだった。

↓に続く

 

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