うちの彼氏は脳腫瘍4

脳腫瘍奮闘記
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脳腫瘍奮闘記の目次はこちらから(^^)
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↑の続きです。

一般的なガンは、ステージ0~4でその進行度を表すらしいが、脳腫瘍はグレード1~4で表すらしい。
脳腫瘍は進行度合いと言うよりは、その腫瘍細胞の悪性度を表現するからだ。
一般的なガンは、その場所の正常細胞がガン化して、そのガン化した細胞が大きくなり、周りの組織を浸潤したり、血液やリンパ液の流れに乗って他の場所へ転移するため、その大きさや周辺の細胞のどのあたりまでしみ込んでいるのかの進行度合いが重要だからだと思う。
一方で、脳腫瘍も正常細胞がガン化するのは同じだけど、そもそも髄膜腫・下垂体腺腫・神経鞘腫・神経膠腫・髄芽腫など多様な種類があり、さらにそれぞれが様々なタイプに分かれていくので、なんと脳腫瘍は脳腫瘍だけで150種類以上にも分類されるらしい。
その150以上の種類が、悪性度に応じてグレード1~4に分けられているとのことだ。
脳と言う組織は、胃や腸と違って一部が無くなってもその影響を抑えることができるわけではない。
脳はその部位ごとに、記憶・感情・知覚・思考・言語・身体各部位の操作などを担っているため、その部分の脳細胞がダメになるということは、記憶できなくなる・感情を失ったり怒りの抑制ができなくなったりする・視覚や聴覚を失う・物事を考えられなくなる・言葉が理解できなくなったり言葉で表現する能力を失ったりする・手足が動かせなくなる、と言ったQOL(生活の質)に大きな影響を与える可能性が脳腫瘍にはあるのだ。
だから、ガン化した脳細胞の増殖スピードなどの悪性度が重要で、その悪性度が高いほど余命が短かったり、予後が悪かったりする。
最悪なグレード4だと、発症から1年半くらいが余命らしい。

脳腫瘍は、1万人に1人の割合で発症する。
でも、脳腫瘍のうち6~7割は良性だという。


1万人に1人って、0.01%の確率。
そんなレアな病気になったんだから、きっとどうせ良性だろう。
必要に応じて手術で患部を摘出したら、きっと元の生活に戻れる。
そうに違いない。

そう思っていた。そう思うようにしていた。
一番最悪な脳腫瘍だったらもう1年半しか生きられないなんて、そんなハズはない!

そう思わないと、心がもたなかったんだと思う。

だけど実は、当時のアラヤちゃんと私の関係はあまり良くなかった。
朝と夜の食事は基本的に一緒に食べるし、私が休みの日は一緒に出掛けることも多かったけど、会話をしてもお互いそっけないし、小さな言い争いも多かったし、時には大喧嘩をすることもあった。

様々な原因もあり、割と心はすれ違っていて、当時の私は
「なんでこの人と付き合っているんだろう? いつもつまらなさそうな顔をしているし、話しかけても素っ気ない。何かしようと言っても、出かけようと言っても、旅行に行こうと言っても、乗り気にならない。行けば楽しそうにすることもあるけど、そこまでの過程の手配だとかは全部私がしているし、なんだか一緒にいるのが辛いなぁ。」
と思っていた。

でも、アラヤちゃんが後からぽそぽそと言うには、

言いたいことはあるのに、それが言葉にできなかった。
笑顔を作る!と強く意識しないと、表情を作れなかったので、無表情(仏頂面)がデフォだった。
不調を感じていたけど、不安が強くてそれを隠してしまっていた。

ということだった。
特に、言葉が出てこないという症状は割と深刻だったらしく、会話をしていても言いたいことが言葉に出来ないので、会話を打ち切ってしまっていたそうだ。
そして険悪になっていく私たちの仲。

いや、言えよ。(# ゚Д゚)

訳も分からず不機嫌になられて、険悪になられて、なんでこっちが一方的に被害を受けなきゃいかんのだ!
ちゃんと理由を言って、ちゃんと早期受診する以外にベストな選択肢ってある!?

ねーよ!!!

「もしも大変な病気だったら、と思うと病院に中々行けないんだよ。」とアラヤちゃんが言っていたけど、
大変な病気をほっておくことの方が怖すぎるわ!!!

ここの部分は永遠に平行線なままの私たちですw

さて、話は元に戻して、脳腫瘍だと診断されたアラヤちゃん。
検査などは脳神経内科でやってもらっていたけど、脳腫瘍となると脳神経外科での話になるらしい。
そして、今日は脳神経外科の医師がいないので、脳神経外科の受診予約をしてまた再度病院に来て下さいと言われたそうだ。
そして、基本的には他の病院に紹介することになるので、どこの病院に紹介して欲しいか考えておいて下さい、とも言われたらしい。

↓に続きます。

<おまけ>
アラヤちゃんの職業は彫刻家。
今は作品が作れなくなってしまったのですが、過去の作品をペタペタ発表していきます(^^)

↑私は「バンザイ坊や」と「ぐるぐる蛙」と呼んでいます。
※こいつらもアラヤちゃんの実家に飾られています。

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