うちの彼氏は脳腫瘍24

脳腫瘍奮闘記
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脳腫瘍奮闘記の目次はこちらから(^^)
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↑の続きです。

細野医師
細野医師

あ、映像見てて気持ち悪くなったら言って下さいね。
※とりあえず言っておきます、的なあっさりさ。

まず麻酔が効いているのを確認したら、頭皮を切っていきます。

細野医師
細野医師

その後皮膚を開いたら、頭蓋骨を切り取ります。


↑こうしてからの


↑こうなるんだそうだ。

細野医師
細野医師

で、これが実際に脳を切除している動画です。

恐ろしくサクサク画像と説明を進めていく細野医師。
めっちゃ淡々と進めていくけど、出てきた画像はこれである。


↑のモザイクなしの写真を見たい人は←の☆をクリック!
心の準備が出来ない人はクリックやタッチはしちゃ ダメ、絶対。
※引用:大西脳神経外科病院

えーっと、ですね。
美術で骨格とか人体の勉強をしていたり、美術の一環で解剖学を学んでいてある程度免疫があったり?なのか、はたまた持ち前のええかっこしいのせいなのか、アラヤちゃんはモロ出しの脳みそ画像を見ても、特に動揺を見せなかった。
私・圭も一応は生物系の大学を出ているし、「人体の不思議展」という亡くなった方の同意を得て防腐処理した死体の解剖の展示企画を見に行ったり、その写真集を買ったりするような人間なので、まあある程度免疫はあった。(それでも突然の生脳みそにはびっくりしたけど。)

可哀そうだったのはアラ母だ。

アラ母
アラ母

……ひっ……!
(息を飲む。)

突然現れた脳みそポロンにびっくりし、直視出来なかったアラ母は、顔を下に向けて視線を逸らしたのである。

細野医師
細野医師

脳にはあらかじめ番号のふった札を置いておいて、一か所ずつ電流を流した時に言語や運動に影響がないか確認します。

問題がなければ摘出して、問題があれば摘出しません。

アラ母の動揺なんぞ目もくれず、淡々と説明する細野医師。
……サイコパスみがあるなぁ、と思った瞬間だった(^^;

たいていの人は脳みその丸出し画像に免疫なんぞないから、アラ母の反応が普通じゃね?
「大丈夫ですか?」とか声かけん??
淡々と説明を進めるって、どないなん???w
※や、確かに「気持ち悪くなったら言って下さいね。」とは言ってたけどね……

とりあえず、細野医師の説明はこんな感じだ。

脳の上に番号札を置いておいて、

こんな感じで電流を流す。

電極の間隔は2cmほどで、脳に電流を流すと一時的にそこの脳の機能がストップしてしまうので、摘出した時と同じ状態が作れるんだそうだ。
その状態で、Aさんが質問したり、指示通りに身体を動かしてもらったりして、上手く反応できればそこの腫瘍は摘出OKだけど、上手く反応できなければガン組織を残すことになるけど摘出はしない。
ちなみに、局所麻酔をしているので、頭皮が切られている痛みはないそうだ。
そして、脳には痛覚がないのでいじられても痛みを感じることはないらしい。

細野医師
細野医師

この患者さんは70代の男性の方なんですけど、いまモニターに映ってるものは何ですか?って聞かれています。

モニターには「タイ焼き」が映し出されていた。

細野医師
細野医師

鹿角さん、いまモニターに映っているのは何ですか?

アラヤちゃん
アラヤちゃん

タイ焼きです。

細野医師
細野医師

そうですね。
そういった感じで、手術中に答えてもらったり、身体を動かしてもらったりします。

これを脳の表面全体まんべんなくやっていきます。
いま2番の札のところで「鯉のぼり」って答えられていますね。

ただ……その後、3番の札のところで「掃除機」が言えなくなっちゃってるんです。口がモゴモゴして、言葉が出せなくなっちゃってます。

だから、ここはね、取っちゃダメだ、ってことになんです。
で、この「鯉のぼり」は言えたのに「掃除機」が言えなくなっちゃった場所の間隔って、せいぜい2~3mmしか離れていないんです。
取っていいところと、取っちゃダメなところの境界って、それくらいしかないんです。この境界は手術前のMRIでは判断できないんです。

圭

そんな狭い間隔なんですか……

正直驚いた私であった。

細野医師
細野医師

はい、そうなんです。

だからこそ、じゃあ明日この手術をしちゃいましょう、って言うこともできないんです。
当たり前ですよね。
けっこう事前の準備が必要なんです。
本番でやることの練習だったり、今現状の能力の限界値がどれくらいかを確認する必要があるんです。
今後、3~4回外来で病院まで来てもらって、確認のテストをやる必要があります。
手術中のイラストのAさんがリハビリの先生なんですが、この人が普段の鹿角さんに比べて喋れてないよ、普段と同じくらい喋れてるよ、というのを判断します。

とてもとても大事な先生です。
この人が、この手術で一番大事な人と言っても過言ではありません。

ここまで、やはりたっぷり時間を掛けて細野医師は「覚醒下手術」について説明をしてくれた。
おそらく、数十年前だったらこんなに丁寧に説明はしてくれなかっただろう。
インフォームドコンセントという概念が発達してくれていたからこそ、医療側も治療方法についてきちんと説明してくれたんだろうなぁ、と思うと感謝の気持ちが沸き上がってきた。
何をするのかが、どんなリスクがあるのか、それが分からないまま
「いいから手術を受けなさい!」
なんて言われたら、不安で不安で仕方がなかったと思う。

「覚醒下手術」の説明が終わったので、この後アラヤちゃんは細野医師から現状の脳機能のチェックを受けるのであった。

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